いわき学園に突撃取材!?

学園祭での販売協力をきっかけに興味を持った私たちは、いわき学園さんに取材させて頂きました。
その内容についてレポートします。

<いわき学園ってどんなところ?>

主に、パン・お菓子・納豆の製造とラッピング、配達を行っています。
これらの商品は食品添加物がほとんど使われておらず、とても良心的で、体にも優しい味わいが楽しめます。
洋菓子をメインとしていますが、お味噌のラスクなど、和と洋を組み合わせた商品作りをしており、いわき学園ならではの要素が盛り込まれています。

いわき学園取材1

これらの商品は、利用者さんたちと職員さんが丹精込めて作っています。
パンやお菓子はメインメニューとして40~50種類、そこから派生した商品は150種類にものぼるそうです。
1つの商品を考案する過程で、新たな商品が生み出されることもあります。
また、季節や行事の際にも、商品が考案されたり、販売されることもあるそうです。

ちなみに、職員の方によると、「お菓子類は常温でも楽しめますが、できればパンは温めてから召し上がって欲しい!」とのことです。

■ 一言メモ

納豆は、豆の選別や盛り込み作業を毎週木曜日に行っていますが、取材に伺った日は水曜日だったため、残念ながら見学することができませんでした。
「衛生管理を徹底している」と伺ったので、納豆の製造も是非いつか見学させて頂きたいです。

<いわき学園の商品はどうやって作っているの?>

いわき学園取材2

実際に、お菓子の製造を見学しました。
そこで働いている利用者の方に話を伺ったところ、「生地を作る・形成・洗い物・ラッピングなど、誰がどこを担当しても作業できる」とのこと。
臨機応変に仕事に臨む様子が伺えました。
そこで、「どんな作業が一番楽しいですか?」と質問したところ、「パンを作るのが一番楽しく、分量を正確に計ることに気をつけている」こと、また、「商品が焼きあがると思わず食べたくなる」ともおっしゃっていました。

■ 感想

取材では、パンやお菓子を製造している工房に入ることができました。
すると、食欲をそそるいい匂いとともに、ラジオから流れてくる賑やかな音がとても印象的でした。
また、パン・お菓子・納豆など、数ある商品の製造過程が全てみなさんの手作業で行われており、その作業に黙々と取り組む姿はまるで「職人」のようでした。

<利用者の方に聞いてみた!!!!!>

お二人の利用者の方にお話を伺いました。

Q1.おすすめの商品はなんですか?
A1.チーズベーコンがおすすめです。昔ながらのあんぱんやクリームパン、お菓子だとラスクや学園せんべいが人気です。

Q2.工房で音楽が流れていましたね
A2.音楽やラジオを聴きながら楽しく作業することで気分が上がり、集中力が高まります!

いわき学園取材3

Q3.仕事をする上でどんなところにやりがいを感じていますか?
A3.パンやお菓子作りの仕事をしている時にやりがいを感じていて、辛いと感じたりすることは無いです。

お二人とも自信を持って応えて下さいました。

やりがいを感じられる職場・・・その背景には職員の方々の関わり方があるのではないか。
そう考えた私たちは、職員さんにもお話を伺うことにしました。

<職員さんにも聞いてみた!!!!>

Q.利用者さんと関わっていく中で気を付けていることなどありますか?
A.職員と利用者という立場以前に、1人の人として尊重することを心がけています。
  一方で、どんなに親しい間柄であっても、互いに緊張感をもって働くようにしています。

 「間違っていることはしっかり伝えるなど厳しくすることもあります。」「利用者さんたちと一緒に成長していくことにやりがいを感じています。」とおっしゃっている言葉から、職員の方も利用者の方々との関係を大切に、信頼関係を作っているのだと強く感じました。

<いわき学園の商品はどこで売っているの?>

いわき学園取材4

道の駅よつくら港、くさの根、フラワーセンター、鹿島のエルトマ、呉羽総合病院、舞子浜病院、植田のクリニックなど、いわき市内のたくさんの場所で販売しているそうです。
また、保育園のおやつのパンの配達も行っています。
その他各種地域のイベントにも参加していて、多い時には1日に3か所で販売をすることもあるそうです。

運搬する際には、パンの形が崩れないよう、形状に配慮しており、山型のイギリスパンを四角にするといった工夫をしているとのことでした。
お客さんたちが自分たちの作った商品を実際に手に取って購入している姿をみることが励みになり、やりがいとなっていることも分かりました。

■ コラム

いわき学園取材5

いわき学園2階にある法人本部を案内して頂いた際に、壁一面に並んだ絵画を拝見しました。
その作品の中の一つ、蒲生卓也さん(いわき光成園利用者)の絵画を紹介して頂きました。
アクリルで描かれたこの絵画は、平面なのに凹凸があるように見え、色彩豊かで迫力があり惹きつけられます。
絵を描く際には、モデルがあるわけではなく、図版や写真集から好きな画像を選んで描いていると職員の方から伺いました。
蒲生さんは個展も開いており、育成会本部の中にも何枚か作品が展示されていました。
また、蒲生さんの他の作品は、自閉症の方が主人公のドラマ「だいすき!!」のエンディングタイトルバックにも用いられたそうです。

(取材:2018年12月12日 鎌上・坂本・橋本・野内